荒巻 慶士

UPDATE
2023.03.09

その他

事務所開設7年

 3月1日に、秘書から「開設7年ですね」と言われ、そういえば、そんなに…、としばし感慨に浸った。人でいうと、七五三を無事終えて、身体の弱い幼児期をようやく乗り超えたことになろうか。

 

 振り返ると、総じていえば、真摯に案件に取り組み、焦らず、地道に進んだ7年間であったと思う。開設当初の依頼者との信頼を深めつつ、そこから紹介いただき、横に広がってという具合だ。

 

 会社にあっては、何代も担当者が変わった依頼者もある。きちんと引継ぎがあって、変わらぬお付き合いをいただいているのは、ありがたい気持ちでいっぱいである。

 

 事件と人とのめぐりあいを楽しみつつ、まだまだ序章と心得て、〝成人〟まで成長、飛躍していく所存だ。

 

 

 

 

荒巻 慶士

UPDATE
2023.01.31

その他

年初にあたって

 正月早々、帰省先を巻き込んで家族で大かぜをひいた。幸いコロナではなかったものの、高齢の両親は病院で薬をもらうにも一苦労。コロナ感染の疑いから、あちこち受診先を問い合わせ、ようやく予約は取れたが、駐車場の車中で長時間待たされるという事態となった。

 コロナも〝普通のかぜ〟になっていきつつあるが、流行の波に合わせて、今後も神経質な対応を迫られることになろう。昨年は、感染拡大のあおりを受けた会社の倒産申立てを受任した。ウェブ会議やリモート勤務も定着してきて、非接触型の社会へと傾斜しているが、メンタルヘルスやコミュニケーション不足によるトラブルなど、労働相談においても、負の側面が顕在化している。

 

 ウクライナや台湾などをめぐるロシア・中国といった海外の覇権国家との対立の先鋭化は、物価の高騰や防衛力強化のための増税など、国内問題として身近に影を落とし始めている。

 法曹に身を置く身としては、憲法9条の行方が気がかりだ。攻撃的に接すれば、攻撃的な対応が返ってくるのは、紛争の現場で見てきたありふれた光景である。軍事力を増強すれば、同様の反応があり、当初の増強で終わらないのは当然であろう。軍拡を競う前に、こうした国家に対するこれまでの対応に問題がなかったのか、顧みる論説は多くないように思う。

 

 もう一つの気がかりは、法曹三者、つまり裁判官・検察官・弁護士の志望者が減っているということだ。司法試験の合格率は、かつて2、3パーセントだったが、今は40パーセントほどである。それでも、以前年に3万人いた受験者は3000人程度だという。

 司法は国家の骨格で、細ると軟体動物のように、捉えどころのない、行き当たりばったりの弱肉強食社会となる。事件の現場では、同業者の振る舞いなどから、弁護士の仕事のサービス業化とともに、公正や正義の側面の弱まりを感じる局面が増えてきたように感じる。時間とお金をかけてロースクールで学んでも、法曹となる保証はなく、経済的にも報われないとするなら、志望者が減るのもわからなくはない。

 理系人気も理解できるが、司法は社会の正義・公正を担保する国家基盤であり、その重要さを社会全体で確認したい。弁護士の仕事に誇りを持ち、改めてその振る舞い様にも心したいと思う。

 

 遅ればせながら、年初に当たっての所感である。

荒巻 慶士

UPDATE
2022.11.16

その他

どうする?年賀状

 毎年事務所の年賀状のデザインをお願いしているBRESTさんから、今年もお作りしますか、とお尋ねをいただいた。BREST さんは、この事務所のホームページを作成してくださったところで、このサイト、つまりこの事務所の個性にマッチした〝作品〟を仕上げてくれる。

 来春に向けて出来上がってきた案には、跳躍するウサギが描かれている。干支を採り入れるのが近年の恒例。こうしたデザイン案を見ながら、年初のメッセージに思いを巡らせるのがまた、この時期の恒例となっている。

 

 最近は、お付き合いのある会社から、来年から年賀状はご遠慮することにしたとのご挨拶をいただいたり、知人・友人からも、悪いがもう出さないことにしているとの話を聞くことも多い。

 虚礼廃止と言われて久しいし、今風には紙の無駄遣いでは、というところか。年賀状は、常日頃お世話になっている先にする年初の挨拶に代わるものとも聞くが、実際には、無沙汰を詫び、つながりを確かめる数少ない機会になっている面が多々あって、電話やメールの連絡も不義理にする自分にとっては、近況をわずかに伝える貴重な場面となっている。

 

 そろそろと歳末のムードが漂い、それを過ぎるとお正月。一方的にお送りするのも申し訳ない感じがするが、もう少し続けようと思っている。 

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