荒巻 慶士

UPDATE
2026.01.27

その他

見識と信念が問われている

 新しい一年が始まった。

 年が変わるなり、アメリカがベネズエラを軍事攻撃し、その大統領を拘束して連れ去った。米大統領にはこれまで種々の振る舞いを見せつけられていたが、いよいよ心して今の政治状況を考えなければいけない。

 

 大きくいうと日本は、アメリカの後をついて進んできたように思うが、その前を行く国が率先してルールを軽視、無視するようになり、自らの見識や信念がまさに問われることになった。

 

 そこへにわかに湧き起こった衆議院の選挙である。目先の利益を求めての身勝手な振る舞いは、彼の国の影響か。

 しかし、政治の貧困を嘆くだけではすまない状況に見える。政治について国民が意見を表明できる機会は限られている。選挙はその貴重な機会とわきまえなければならない。

 

 厳しい現実と戦いながら、法の支配や三権分立、国民主権、平和主義といった憲法的な価値をしっかり理解し、これを守るという責任を果たせる者を代表としなければならない。

 

荒巻 慶士

UPDATE
2025.11.28

その他

手放すということ

 数日間、旅行で東京を離れた。

 パソコンなしでとも考えたが、まあこれだけはとにカバンに入れた。けれども、開く時間は決めることにした。今回は、仕事のことも気になる他のことも持っていきたくはなかった。

 

 飛行機の中で、気になることは自然と思い浮かんでくる。離れようとするのを追いかけてくるようだ。それを塗りつぶすように黒く消した。ところが、抹消すればするほど、浮き出してくるようだ。

 ため息をついて外を見る。窓からぷかぷかと浮かぶ雲を眺めた。ゆるやかに過ぎていく白い綿毛。流れのままに去るに任せる。手放すことをイメージしたら、自由になれた気がした。こだわらない、放っておく。

 

 弁護士の仕事といえば、まずは、法を知り、その考え方を示して助言し、解決に向けた手助けをするというあたりか。他方で、この仕事に長いこと携わって思うのは、法に関わるさまざまなストレスから解放するという重要な役割がある。トラブルの渦中にあって、混乱する依頼者に負担を手放すことを可能にすることだ。

 

 離れてみると冷静になれる。自分を取り戻すことができる。旅行もそういうプロセスか。貴重で大切なひとときであると知る。

荒巻 慶士

UPDATE
2025.09.23

その他

原点が存在する

 年を重ねてくると、同窓会が増えてくる。

 そのように聞いていたが、実際にそのとおりになった。今夏には、高校の同期会があり、司法研修所修了20周年の記念会があった。近くは中学校の同窓会が予定されている。

 

 インターネットやSNSの広がりで、集まろうとすると、途切れていた関係も意外につながりやすいことに気づく。一緒に登校していた中学時代の友人には、この事務所のホームページで見つけてもらった。おそらく40年以上、会っていないのではないか。

 

 ひと時のことだが、耳を傾けては話し、過ぎていった時間を埋めようとする。友人たちのその後を知り、自分の来し方を振り返るわけだが、月並みになるけれど、刺激を受けたり、反省したりする。

 

 不思議に思うのは、忘れかけていた当時の空気の中にたちまち立ち返り、だれも当時の個性そのままであることがわかる。長く会わない友だちでも、話しやすい相手は話しやすいまま。

 要は、人は結局、変わらない。変わったように見えても、きっと本当はこういう人柄だったんだなと気づく。

 

 当事務所も来年3月で10周年。山あり、谷あり、立ち止まることなく進んできた。お陰様で大きな事故もなかった。新たなことを始める弾んだ気持ちが、少し遠くなっていた。節目にあたって原点を見つめよう。

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