荒巻 慶士

UPDATE
2023.09.28

その他

息長く働ける環境を

 先ごろ、ふとした拍子に腰を痛め、数日、安静に過ごすはめになった。ベッドで横になりつつ、1週間分の仕事を延期するなど調整し、時々身体の向きを苦労して変えながら、心当たりを考えた。力を入れていたゴルフのスイング改造はどこかで影響したか。

 総じて健康と信じる中で思わぬ落とし穴だった。

 

 人手不足に寿命の伸びが相まって、60歳定年? そんなころもあったっけと、振り返るような時代が近づいている。とはいえ、今夏、妙に刺さった「気候沸騰化」の言葉どおり、暑さの堪えるお年頃ではある。

 

 労働相談の現場では、中高年世代の労働災害、私傷病、これにまつわる使用者の安全配慮義務に関する案件が増えているという実感がある。

 同じ世代でも、健康状態には個人差が大きく、持病、症状さまざまで、会社ではケースバイケースの判断、対応が必要となる傾向が顕著だ。

 

 社員の側でも、担っていける業務の質と量がどれくらいか、引退のタイミングは? いろいろと迷うことも多いだろう。

 年代に限った話ではないが、体調の悪化や体力の低下という局面においても、安全に安心して、息長く働ける環境を作ることが喫緊の課題になっている。政策の後押しも重要であり、社会全体で考え、取り組むことが必要だと思う。

 

後藤 慎吾

UPDATE
2023.08.24

その他

ダイエット

今年の5月と6月の2か月間、ダイエットをした。このところの数年間、仕事や本の執筆などで忙しく運動することもなかったので、もともと60キロ台だった体重が気付けば78キロになっていた。

 

目標は10キロ減の68キロ。食事制限をしないでも運動さえすれば体重は減るだろうと考えていたが、1週間がたっても一向に体重は減らない。若いころとは勝手が違うことを痛感し、心を入れ替えて6月末まで以下の「痩せ活」を遂行した。

 

―食生活―

・お米、パン、麺類などの炭水化物の摂取を極力やめて、野菜中心の食事をとる。

・家で晩酌するのをやめる。

・間食をやめる。

・食べる前に食品のカロリー表示を見る(高カロリーの食事はあきらめる)。

 

―生活習慣―

・毎日体重計に乗る。

・体重だけでなく体脂肪率などの他の数値にも気を配る。

・毎日ランニングや筋トレをする。

・夜型の生活を改め早寝早起きをする。

 

最初は苦行だったが、1週間もすると「痩せ活」をしている自分が普通になって逆に体重の増加につながる行動をとると後悔するようになった。結果、6月の終わりには64キロまで体重が落ちた。脂肪が蓄積した腹はへこみ、それまで履いていたズボンはぶかぶかになった。

 

ただ、ダイエット期間が終了してからは食生活の「痩せ活」のいくつかはもうやっていない。酒を飲み、おいしいものを食べるのは人生の楽しみの1つだ。やっぱりこれだけはやめられそうにない。で、あれだけ苦労して減らした体重は着実に増加中だ。

荒巻 慶士

UPDATE
2023.07.11

その他

繰り返す惨禍から学ぶべきこと

 ウクライナに対するロシアの軍事侵攻は、今月8日で、開始から500日となった。ここに至り、ロシアでは一部の軍隊が国に反旗を翻し、内乱に発展しかねない事態も起きている。

 長引く混乱の中で、子どもとの死別や家族の離散…、声なき弱者を見舞っている悲劇を思うと、心が塞がれる思いだ。一体何を歴史から学んできたのか。

 

 戦地と地理的には離隔している日本にも、影響は出ている。物価の高騰や安全保障面からの取引の制約、アジアにおける中国を念頭に置いた政治的挙動などについてだ。

 その最中、主要7か国によるサミットは、広島で行われた。核による惨禍を世界のリーダーに知らしめる機会になったが、この凄まじい兵器の抑止力を同時に再認識させたかもしれない。その脅威が保有国に対する全面的な攻撃を差し控え、戦火を長期化させるとしたら、皮肉なことだ。

 

 単純な対抗を考えれば、軍事力の強化で、行きつく先は徴兵や核武装となるだろう。支障となる憲法は改正すべきものとなるかもしれない。他方で、生存、生命、幸福を守るため、平和主義の重要性を念押しするという対極の見解も導くことが可能である。

 どちらが破滅に近いか。

 

 教えられることがもう一つある。

 情報の制約が合理的な判断を鈍らせるということだ。正しい判断のため、情報の自由な流通を守るということ。国家の情報流通への介入について警戒を怠るべきではない。他方、個人情報の取扱いに神経質になりすぎるのは考えものとは感じている。

 

ページトップ