荒巻 慶士

UPDATE
2025.09.23

その他

原点が存在する

 年を重ねてくると、同窓会が増えてくる。

 そのように聞いていたが、実際にそのとおりになった。今夏には、高校の同期会があり、司法研修所修了20周年の記念会があった。近くは中学校の同窓会が予定されている。

 

 インターネットやSNSの広がりで、集まろうとすると、途切れていた関係も意外につながりやすいことに気づく。一緒に登校していた中学時代の友人には、この事務所のホームページで見つけてもらった。おそらく40年以上、会っていないのではないか。

 

 ひと時のことだが、耳を傾けては話し、過ぎていった時間を埋めようとする。友人たちのその後を知り、自分の来し方を振り返るわけだが、月並みになるけれど、刺激を受けたり、反省したりする。

 

 不思議に思うのは、忘れかけていた当時の空気の中にたちまち立ち返り、だれも当時の個性そのままであることがわかる。長く会わない友だちでも、話しやすい相手は話しやすいまま。

 要は、人は結局、変わらない。変わったように見えても、きっと本当はこういう人柄だったんだなと気づく。

 

 当事務所も来年3月で10周年。山あり、谷あり、立ち止まることなく進んできた。お陰様で大きな事故もなかった。新たなことを始める弾んだ気持ちが、少し遠くなっていた。節目にあたって原点を見つめよう。

後藤 慎吾

UPDATE
2025.08.26

その他

阪神タイガース

阪神タイガースの快進撃が続いている。8月26日現在で阪神の貯金は27、巨人が貯金1で、その他のチームはみな借金だ。現在、マジック16だが、9月初旬には優勝を決めるだろう。

 

私の妻は、大阪で育ったから阪神の大ファンだ。東京では阪神の試合はテレビで放映されないことが多いから、年間の配信サービスに加入していて、阪神の試合があると必ず見ている。私が仕事から帰ると、阪神が勝った日は機嫌がよく、負けた日は雰囲気がピリッとしているから、妻に聞かないでも試合の結果が分かる。

 

私の娘は、もともと野球に興味がなかったが、妻の影響もあって、昨年から、阪神の熱狂的なファンになった。知識量は私の妻以上で、阪神の各投手の防御率まで暗記している。

 

私はといえば、大阪で司法修習をしたこともあり、どちらかといえば阪神ファンなのだが、2人には全くついていけない。2人は配信で試合をリアルタイムで見た後に、復習と称して阪神が勝った試合を再度見たりしている。

 

こういう環境だと、私の息子も阪神ファンになりそうなものだが、2人の期待に反してヤクルトファンである。村上宗隆選手が好きだからというのが理由だが、村上選手がメジャーに行ったら、2人からの圧力に抗しきれず、彼も阪神ファンになるのではないかと予想している。

 

というわけで、私の家族には、野球という共通の話題があるから、わりかしうまくいっている。

荒巻 慶士

UPDATE
2025.07.21

その他

参院選の後で

 随分前のことになる。ある大学の政治学科を受験したときのことだ。

 面接で、今の政治で最も問題だと考えることは何か、と聞かれた。選挙の投票率が低いことだと答えたら、あまり関心がないということは、政治が相応にうまく行っているからではないか、と面接官に返された。それでも政治への関心が低いのは問題だと思うと答えた。うまく答えられなかったなと思い出す。今ならどう答えるだろうか。

 

 参議院選挙が終わった。投票率は57、58パーセントだという。投票していない人がみな投票したならば、結果は大きく変わり得る。入試面接で低投票率を嘆いたもの、投票先に困ったまま、棄権寸前で投票会場に足を運ぶのは、あれから数十年が経った今の姿ではある。

 

 国際情勢は激しいうねりを見せている。煽りを受けて、国内の状況も安定しない。

 ポピュリズムの台頭、排他主義、自国中心主義、司法の軽視、戦争と安易な武力行使…、これまで築いてきた価値の綻びが目立っている。

 

 個人の尊厳に最大の重きを置き、先の戦争を教訓に据えられた、自由主義、民主主義、平和主義という日本国憲法の3原則、その統治システムとしての法の支配は、歴史の試練に耐えている。その価値観を守りたい。

 

 身の回りのことに汲々として、大きなところで自身と家族の生活を掘り崩されないように、政治への関心を持ち続けたい。目先の利益や甘言ではなく、時代の評価に耐える政策を語る代表者を、見極める目を持ちたいと思う。

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